パーキンソン病

 ◆ パーキンソン病

手足が震える、筋肉がこわばる、動作が遅くなる、歩きづらくなる
これらの症状が出てきたなら、パーキンソン病を疑いましょう。50歳以降に発症することが多く、有病率は、人口10万人に対し100人程度です。

 

 

 

◆ どんな症状なの?

  •  初発症状は、片方の手の震え、や歩きづらさです。筋のこわばりや手足の震えは当初は片側だけですが、進行するにしたがって反対側にも現れます。

     1歩めが出にくくなり、前かがみで歩幅も小さくなります。全体に動作が遅くなり、方向転換や寝返りが苦手になります。歩いているうちに足が体に追いつかなくなり、前のめりの姿勢を立て直せずに転倒することもあります。

     そのほか、表情が乏しく、おでこや頬が脂っぽくなります。自律神経系では、便秘や立ちくらみが現れます。精神症状として、うつ状態もみられることがありますが、一般には知能は正常に保たれます。


 

 

 

◆ どうして起こるの?

  •  原因は現在も不明です。脳の病理学的変化では、中脳の 黒質(こくしつ)ドーパミン性神経細胞の変性が確認されています。ドーパミン性神経細胞の変性により、神経伝達物質であるドーパミンの産生が減少し、前述した特徴的な症状が現れます。

 

 

◆ 治療法

  •  治療の基本は、抗パーキンソン病薬の内服治療です。中心になるのはドーパミンの前駆物質レボドパで、脳内で減少したドーパミンを補充します。しかし、長期使用によって効果が減弱したり、血中濃度の変化に応じた症状変動、自分の意志とは無関係に口元が動いたり体がくねる 不随意(ふずいい)運動が現れることがあります。また、吐き気、不整脈などの合併症も認められることがあります。

     近年では、レボドパの内服量を減らし、補助薬を併用することが推奨されています。補助薬には、ドーパミンを受け取りやすくするドーパミン受容体刺激薬、ドーパミン放出を促進するアマンタジン、ドーパミン分解阻害薬のセレギリンなどがあります。これらの併用で副作用を少なくし、効果を持続させることが可能になります。

     内服治療でコントロールが困難な症例では、定位脳手術や深部脳刺激法などの外科的治療法が検討されます。
     神経内科のある専門の医療機関を受診しましょう。

 



 

 

 

 

富士見ヶ丘鍼灸接骨院

〒320-0011 栃木県宇都宮市富士見が丘3丁目25-13

電話 028-611-3161