◆ 心臓
心臓はみなさんの馴染み深い臓器の一つではないでしょうか。
心臓は体全体に血液を送り出すためのポンプです。
1分間に約60~80回、1日に10万回以上休むことなく拍動を繰り返して血液を全身に送り出しています。
◆ どんな形をしているの?
- 心臓は握りこぶしくらいの大きさの筋肉でできていて、その重さは通常200~300グラムと言われています。
- 心臓は4つの部屋からできており、右上の部屋を右心房、右下の部屋を右心室、左上の部屋を左心房、左下の部屋を左心室とそれぞれ呼ばれています。一回の拍動で約50ml。一分間に3~4リットルの血液を送り出しています。
◆ 主な心臓の病気
- ①狭心症…冠動脈の内径が何らかの理由で狭くなる病気です。心臓の筋肉に充分な量の酸素や栄養分が行き渡らなくなり、心臓がうまく働けなくなります。
②心筋梗塞…心筋梗塞は、冠動脈が詰まり、その先に血液が流れなくなってしまう病気です。
③大動脈瘤
大動脈瘤とは、大動脈に脂質のコブ状のふくらみができる病気です。このコブが破裂すると、大出血してショックを起こし、死の危機に直面します。
- ④大動脈解離
大動脈解離とは、大動脈の血管壁が血流の方向に裂け、血液の通り道が、本来のものとは別にもうひとつできる病気です。
大動脈解離が起こると、大動脈が膨れたり、破裂したり、血流障害が起こったりします。大動脈瘤が破裂した場合と同様、大変危険な状態で、早急な処置が必要です。
主な症状は、突然起こる胸あるいは背中の激痛で、この痛みが、解離が進むにつれ、胸から腹、脚など、体のいろいろなところに移動することがあります。
⑤弁膜症
弁膜症とは、心臓にある4つの弁のどれかが(あるいは複数の弁が)損なわれる病気です。
血液がその先に流れにくくなったり、血液が逆流したりして心臓に大きな負担がかかります。
⑥心筋症
心筋症とは、心筋(心臓の筋肉)が損なわれる病気です。症状としては、息切れ、胸痛、失神などです。
⑦心房中隔欠損症
心房中隔欠損症とは、右心房と左心房の間の壁(心房中隔)に穴が開いている先天性の病気です。
⑧心不全
心不全とは、心臓のポンプ機能がきちんとその役割を果たせなくなった状態
◆ 血液循環
- 心臓から送り出される血液には主に6つの働きがあります。
- 1. 酸素を運んで二酸化炭素を回収する
2. 栄養分を全身に運ぶ
3.病原菌を退治する
4.要らなくなった物を運ぶ
5. 体温を調節する
6.ホルモンを運ぶ。