バセドウ病
汗が異常に多い
甲状腺が腫れる
イライラする
目玉が飛び出てきた気がする
それは、もしかしたらバセドウ病かもしれません
◆ どんな症状なの?
・ 疲れやすくなった、体がだるい
・ 汗が異常に多い
・ 暑がりである
・ 脈拍数が多く、動悸がする
・ 手足がふるえる
・ 甲状腺が腫れる(びまん性甲状腺腫)
・ 食欲が旺盛である
・ イライラする
・ 集中力の低下
・ かゆみがある
・ 口が渇く
・ 眠れない
・ 微熱が続く
・ 息切れがする
・ 髪の毛が抜ける
・ 便通の異常(軟便、下痢、頻回な便通)
・ 眼球が出てくる(眼球突出)上まぶたがはれる「眼瞼腫張」、まぶたが上がってしまう「眼瞼後退」、物が二重に見える「複視」なども眼症状の一つです。もちろん、このような症状を認めない方もいます。
※ バセドウ病の症状には個人差があります。また、心臓病や更年期障害と勘違いしてしまうことが多く、注意が必要です。
◆ バセドウ病の診断方法
- バセドウ病は、血液検査で次の項目を測定することで診断できます。
① 甲状腺刺激ホルモン(TSH)の量→激減
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されていると、これ以上甲状腺を刺激する必要がなくなるため、甲状腺刺激ホルモン(TSH)は測定できないほど少なくなります。
② 甲状腺ホルモンの量→増
非常に高い値を示します。
③ 抗体の有無→陽性
バセドウ病の患者さんにしかない「TRAb」「TSAb」という抗体が現れます。
◆ 治療法
- バセドウ病の治療には3つの方法があります。
【薬物療法】
甲状腺ホルモンの合成を抑える「抗甲状腺剤」を使います。薬を飲んで徐々に抗体が体内から消えれば、服用をやめることができます。
【放射性ヨウ素内用療法】
ヨウ素-131というアイソトープ(放射性物質)を飲むと、甲状腺の細胞を壊すことができます。
【手術療法】
甲状腺を手術で切除し、作られる甲状腺ホルモンの量を減らします。
治療法 長 所 短 所 薬物療法 薬を飲むだけでよい。甲状腺機能低下症になっても戻る。 副作用があり得る。治療が長期にわたる。再発が多い。 放射性ヨウ素内用療法 カプセルを1回飲むだけでよい。薬物療法に比べ短期間の治療ですむ。副作用、合併症がほとんどない。 治療を受けられる施設が限られている。甲状腺機能低下症になりやすい。 手術療法 確実に治療効果が得られる。
再発が少ない。手術の跡が残る。専門の施設が限られている。甲状腺機能低下症になりやすい。